デジタル活用による中小企業の体質強化WG報告書

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静岡県中部地域の6市2町と4商工会議所で組織する「中部地域経営会議プロジェクト会議」(事務局:一般財団法人静岡県中部未来懇話会)では、ワーキンググループ(座長(公財)静岡県産業振興財団ふじのくにICT人材育成プロデューサー 阪口瀬理奈 氏)を設け中小企業のデジタル活用による体質強化を図るための調査報告「静岡県中部地域経営会議版中小企業向けデジタルスキル標準」を纏めました。

新型コロナウイルス感染症の影響で世の中のデジタル活用が加速化し、これからの企業経営には欠かせないものとなりました。
特に中小企業にとってデジタル活用は、持続可能な企業経営のためにも積極的に取り入れていかなければなりません。
この報告書は、人材の限られた中小企業おいて誰がどのようにしてデジタル活用を進めていけばよいのか、デジタル化の動向や先進事例、中小企業におけるデジタル化の課題を整理し「中小企業向けデジタルスキル標準」として纏めています。
デジタル活用による企業体質の強化に活用していただきたい。

1 デジタル化の動向
全国の状況 デジタル化の動向
デジタル化事例

2 中小企業・組織のデジタル化における課題
中小企業の課題と特徴
経営者のタイプ別整理
• 変化への適応力企業・組織のデジタル化においては、経営層、DX担当、現場の3つが噛みあう必要がある。各層に求
められる役割や、抱える課題と対処法について、デスクトップ調査とヒアリング調査結果から分析
• とくに中小企業においては、トップが果たす役割が非常に大きく、痛みを伴う覚悟をもとに変革を牽引する必要があ

DX推進組織の設置と担当者の育成
• 各層の役割は組織の特性によって異なるが、とくに経営層/トップのタイプ別は、トップダウン型、二代目型、ボトムアップ型型が想定される。
• 組織の特性に合わせた役割分担や推進体制を検討する必要がある。

3 デジタル活用による中小企業の体質強化に向けて
中小企業のデジタルスキル標準の作成
• IPAデジタルスキル標準で示された70超のスキル項目を、本WGにて取捨選択・統合・新規追加し、17項目からなる
「中部地域経営会議版 中小企業向けデジタルスキル標準」を作成
経営者・DX担当者・現場においてどんなスキル標準が必要となるか
本デジタルスキル標準の活用イメージ
R4 デジタル活用WG 32
①スキル項目の取捨選択
役割(経営者・担当者・現場)を言語化。実態に合わせて、追加や不要な項目はなにか・・?
②スキル項目ごとの目標設定
役割別に優先順位をつけつつ、段階的な目標を設定(半年ゴール、1年後ゴール、3年後ゴール・・)
③人材戦略へ反映
研修の設計、評価基準の作成・・
④定期的な検証
初期は、短いサイクル(数か月単位)で検証
⑤スキル項目の再検討
検証結果にあわせて柔軟に修正
⑥人材戦略へ反映
人材戦略等に反映し、以降④~⑥を繰り返す

方向性
DXに向かう組織として必要なスキルの育成手法の提案
①変化への適応力
②事実に基づく判断
➂事業環境の理解
④デジタル技術のリテラシー
⑤デジタル化事例の知識
⑥ChatGPT 等 LLMの活用スキル

➊変化を受容しデジタル化が進む組織をつくる

❷全社的にITリテラシーの底上げ、マインドチェンジ

➌新しいツールの活用で、簡易なIT化は自社で進める

参考となるサイト
• 静岡県 ふじのくにデジタル人材育成プログラム
https://fujinokuni-ict.net/
• 静岡県 デジタルイノベーション拠点 SHIP
https://ship-shizuoka.jp/
• IPA・経産省 マナビDX
https://manabi-dx.ipa.go.jp

 

 

 

「中部地域経営会議版 中小企業向けデジタルスキル標準」