【LOBO調査】焼津市管内景気調査(2023年4月)

やいづ動向調査お知らせ

全国業況は、経済活動の回復により、全業種で改善。
先行きは、コスト増や人手不足等で慎重な見方。

 
焼津市内業況は若干好転。
先行きは経済活動の回復に期待もあるが、コスト増の負担が続くと見て悪化の見通し。

 
※DI:Diffusion Index(ディフージョン インデックス=景気動向指数)の略。
各調査項目について、「増加」・「好転」したなどとする企業割合から
「減少」・「悪化」したなどとする企業割合を差し引いた数値で、企業の景況感の判断に使用する指数。

4月調査の傾向

全国の全産業業況DIは▲11.1(前月比+3.7ポイント)となった。サービス業では、客足が回復基調な飲食・宿泊業を中心に改善した。小売業では、インバウンドの増加で売上が好調な百貨店に下支えされ、改善した。また、製造業では、サービス業等の非製造業での設備投資需要の回復で改善し、卸売業でも、製造業からの引き合い増や、客足が回復する小売業や飲食・宿泊業からの受注増で改善した。建築業でも、政府の補正予算による公共工事の受注増で改善した。原材料・エネルギー価格の高騰や人材確保に向けた賃上げ等のコスト負担増、度重なる仕入価格の高騰に価格転嫁も十分に行えていない等、経営課題は山積も、経済活動の回復が続き、業況は2021年12月ぶりに全業種で改善した。
 
焼津市業況DIは▲29.5(前月比+8.0ポイント)と改善した。経済活動の回復により飲食業・宿泊業では好転しているが、業種問わずコスト増の負担が続いているため、価格転嫁の交渉を進め始めている。

付帯調査テーマ

・価格転嫁の動向
・2022年度の採用実績の動向

付帯調査の傾向

・「全体的なコスト増加分のうち、何割程度の価格転嫁ができているか」という質問に対して、焼津企業は「4~6割程度」という回答が52.9%と半数以上であり、次に「1~3割」という回答が29.4%となった。業種によって差はあるものの、コスト増による影響から価格転嫁の動きが進み始めている。
 
・「2022年度の採用実績の動向」については、「募集し、採用できた」と回答したのは35.2%と前年度調査(49.7%)から▲14.5悪化。また、予定した人数を確保できなかったのは、41.1%と前年度調査(44.2%)と大きな変動は見られず、全体の半数近くが充足していない状況に変わりはない。

調査企業からの声

・一般客(個人客)の足は戻ってきた感があるが、依然として団体旅行客(ツアー客)は戻ってこない。会社・地域関係の旅行は少しではあるが予約・問合せが増えてきた。そのかわり募集ツアーなどの集りのツアーはまだまだ厳しい状況。今後も原材料仕入価格、エネルギーコストが上昇のままでは、先行き不安要素が多すぎる。 (飲食業)
 
・原材料価格、電気料の上昇等により、販売価格改定するも、厳しい状況が考えられる。 (水産食料品製造業)
 
・大手企業の採用枠拡大や若年層の少子化、進学率の増加などもあり、当社のような地方の中小企業にとって社員の確保は年々難しくなってきている。現在、中途採用を中心に募集を行っているが、応募者は現役を引退した60歳以上が多くなってきている。 (水産食料品製造業)
 

リンク

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