【LOBO調査】焼津市管内景気調査(2022年8月)

やいづ動向調査新型コロナお知らせ

全国業況は、物価高と感染拡大で半年ぶりの悪化。先行きは、感染沈静化を見通せず、厳しい見方。
 
焼津市内業況は、改善もコロナ感染拡大や原材料価格高騰による不安は続く。
 
※DI:Diffusion Index(ディフージョン インデックス=景気動向指数)の略。
各調査項目について、「増加」・「好転」したなどとする企業割合から
「減少」・「悪化」したなどとする企業割合を差し引いた数値で、企業の景況感の判断に使用する指数。

8月調査の傾向

全国の全産業業況DIは▲21.0(前月比▲3.2ポイント)となった。感染拡大の継続に猛暑や大雨が重なり、帰省や旅行、会食等を控える動きが見られ、飲食・宿泊業などのサービス業や百貨店などの小売業で業況が悪化した。小売業・サービス業 からの引き合いが減少した卸売業も業況が悪化した。半導体等の部品供給不足が継続する製造業も業況が悪化した。資源・原材料価格の高騰や円安によるコスト負担増が継続する中、物価高による消費マインドの低下や、感染拡大の継続、猛暑・大雨による外出控えにより、中小企業の業況は、半年ぶりの悪化となった。
 
焼津市業況DIは▲5.9(前月比+5.9ポイント)と改善したが、原材料価格の高騰により食料品製造業では業況の悪化が続く。小売業では猛暑により顧客の来店時間が開店直後や夕方に集中した。3か月後の業況感も改善の見通しが強いが、コロナ感染拡大や原材料価格の高騰等による不安は続く。
2022年8月焼津市業況DI

付帯調査テーマ

・新型コロナウイルスによる経営への影響
・2050年カーボンニュートラルへの対応
・電力料金の上昇(東日本大震災以降)による経営への影響

付帯調査の傾向

・CO2等の温室効果ガス排出削減に向けた取組みについて「特に取組みは行っていない」と回答した焼津企業は41.2%、次いで「自社の温室効果ガス排出削減に向けた具体的な取組みを進めている」が35.3%となった。具体的な取組み内容としては、「太陽光発電システムの設置」「店内照明をLEDに変更」「社用車を電気自動車に買換えた」等の取組みがあがった。
 
・電力料金の上昇による経営への影響について88.2%の焼津企業が「悪影響がある」と回答した。今後も高い電力料金が続いた場合の対応は、「既存設備での節電の実施など人件費以外のコスト削減」が76.5%で最も多かった。次いで「販売価格への転嫁」が58.8%となった。

調査企業からの声

・電力料金の上昇以外に乾燥機で使用するガス料金の上昇も負担が大きくなっている。原材料価格の高騰も続いており、販売価格への転嫁も難しいため、前期と比べて採算面では厳しい状況となっている。物価の上昇スピードについていくことが出来ず、今後の予想も難しいため、とりあえずは出来るところから見直しを図っていく。 (食料品製造業)
 
・回復傾向にあったが、再度のコロナ感染者数の激増により、厳しい状況になることが予想される。秋口に再度値上げの波がやってくる中、さらに価格転嫁するのも厳しい状況であり、最低賃金やベア・給与水準への対応は経営を圧迫する。(飲食業)
 
・仕入れコストの上昇を販売単価に転嫁するのに苦慮している。顧客への値上げ、燃料サーチャージの導入をお願いし始めたが、同業他社はまだまだ値上げに回っている所は少ない様子であり、満額の受け入れは難しい状況となっている。(運送業)
 
・海外のパートナー企業にシステム開発を委託しているが、円安が続き、値上げ要請を受け入れることにした。それによる開発コストの上昇が大きく、今後収益を圧迫することになる。様々な経費を切り詰めて対応する。(ソフトウェア業)

リンク

・全国の調査結果はこちらから(日本商工会議所へ
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