【LOBO調査】日本商工会議所 早期景気観測調査(2019年12月)

やいづ動向調査お知らせ

全国業況DIは、悪化。先行きは、不透明感拭えず、慎重な見方は変わらず。
焼津市業況DIは、全国同様悪化。仕入単価上昇による採算悪化が影響か。

■全国的にみられる傾向
・全産業の業況DIは▲29.4(前月比▲2.6ポイント)となり悪化した。消費税引き上げ後の受注減、米中貿易摩擦、機械・自動車関連の製造業の不振が影響した。先行き見通しDIは▲27.8(今月比+1.6ポイント)であり、年末年始商戦による個人消費拡大、インバウンドを含めた観光需要拡大への期待感が伺えるも、人手不足・人件費上昇の深刻化、原材料費の上昇、世界経済情勢の不透明感から慎重な姿勢が続く。
・当月付帯調査「所定内賃金(正社員)の動向」では、今年度に所定内賃金の引き上げを実施した企業(予定含む)は58.6%と、前年同調査と比べ2.2ポイント増加した。賃上げを実施した企業(予定含む)の内訳では「業績が改善しているため賃上げを実施(前向きな賃上げ)」が19.5%で同2.3ポイント減少、「業績の改善がみられないが賃上げを実施(防衛的な賃上げ)」が39.1%で同4.5ポイント増加した。
・賃金を引き上げる主な理由は「人材確保・定着やモチベーション向上のため」が90.8%と最も多い。続いて「最低賃金が引き上げられたため」が27.0%と前年調査に対して+4.1ポイントと大きく増加した。
・「賃金の引き上げを見送る・未定」とする回答は41.4%であった。その主な理由は「今後の経営環境・経済状況が不透明なため」が74.3%で最も多く、「業績の改善が見られないため」42.7%、「社会保険料の増加により会社負担が増えているため」19.9%と続く。

■焼津市内にみられる傾向
・前年と比較すると、賃上げを実施した(予定を含む)事業所が減少した。ただし「現時点では未定」への変化であり、その要因としては「今後の経営環境・経済状況が不透明なため」「業績の改善が見られないため」が多く挙げられた。
・人材不足、人件費上昇が深刻な問題になる中、オートメーション化への移行も懸念課題である。
・年末年始の繁忙期が到来するも人材不足による不安は払しょくされていない。
・全業種において仕入単価上昇が危惧されている。その影響もあり採算が悪化との回答が散見される。
・小売業、サービス業ではキャッシュレス・消費者還元事業により消費税率引き上げの消費の落ち込み幅が小さく抑えられたメリットがあるも、同事業と消費税率引き上げが同時に施行されたこともあり経理業務の煩雑さに拍車をかけている。

■12月の付帯調査テーマ「2019年度の所定内賃金(正社員)の動向」

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